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2025年12月29日号

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ノイズ/放熱対策

ノイズの影響を受けにくく与えにくいディジタル・アナログ混載回路,高速ディジタル回路,スイッチング電源/アンプの設計法を紹介します.また,放熱性能の高いプリント基板の設計技術や実装技術,放熱システムの設計法を解説します.

ZEPマガジン

強制?自然?筐体放熱?密閉筐体の熱計算
小型密閉筐体に15W程度の基板を実装する場合,部品から発生する熱を効率的に筐体へ逃がすことが重要
クルマ向け超低硬度TIM:大型電子部品の放熱
筐体との接触面が不均一になる凹凸のある電子部品には,超低硬度TIMを活用すれば,柔らかいシートが部品表面に密着し,効率的に熱を筐体に伝達できる
電子回路シミュレータLTspiceでCISPLE試験
CISPR規格に基づく伝導エミッション評価を回路シミュレータで模擬すると,実機測定前に問題点を把握できる
2種類の電流 差動と同相
高周波信号や大電流のスイッチングが混在する環境では,不要な電磁放射が問題になる.注目すべきは「差動モード電流」と「同相モード電流」という2種類の電流が流れること
30kV/cm と覚えよう
標準温度と標準気圧において,空気が絶縁破壊して電気的導体となる電界強度は約30kV/cm.これを超える電界が加わると,空気分子が電離して電子が流れ,放電現象が生じる
間接ESDはリセット信号の直列抵抗で対策
マイクロプロセサのリセット信号は低速でありながら高感度な入力であるため,わずかなノイズで誤動作する.有効な対策は,リセット信号ラインへの直列抵抗の追加
片面より両面有利!サーマル・ビアの熱分散効果
片面基板は,放熱パッドの面積が大きくても裏面に銅箔がないため熱が拡散しにくい.両面基板は,表面の放熱パッドと裏面の銅箔が熱を分散する経路を形成する
放熱フィン数の最適解
ヒートシンクのフィンを増やすことで表面積は増すが,間隔が狭くなると風の流れが阻害され,逆に熱抵抗が増加する
大電力素子の放熱術
目標熱抵抗が1K/W以下の発熱量の大きい大電力デバイスは,ヒートシンクやファンを組み合わせて熱を効率的に外部に逃がす必要がある
基板の熱設計複雑な計算はExcelで
複数の熱源がある基板上での熱分布は各部品の発熱量,表面からの放熱条件に依存し,温度によって放熱率が変わるため,連立方程式を解く必要があり,手計算では解析が困難
放熱設計の第1歩部品単体の熱抵抗管理
熱対策は,まず部品単体の熱抵抗を理解することから始まる.単体熱抵抗とは,部品自身がもつ冷却能力を示す指標
クルマやスマホの筐体放熱術
筐体を熱経路として活用する方法が広く用いられている.放熱経路は部品上面,基板裏面,部品の反転取付の3種類
拡がり熱抵抗と接触熱抵抗に注目
小形部品は,ヒートシンク・ベース上で温度差が生じやすい.ヒートシンク・ベースを厚くしたり,熱伝導性の高い材料を使って拡がり熱抵抗を低減するべき
ICの放熱経路90$%$は基板へ
放熱はトップ面,サイド面,ボトム面の3つの経路に分かれる.自然空冷条件下ではボトム経由で基板に伝わる熱が圧倒的に多くなる
熱伝導シートのいろいろ
熱伝導シートTIMは,柔らかいシート材,液状のギャップ・フィラ,固化タイプの接着材,熱を加えると相変化を起こす材料など多様化している
熱伝導シート選びの基準は「熱伝導率と接触圧力」
発熱部品と放熱板をつなぐ熱伝導シート TIMは,その熱伝導率が大きければ性能がよいと考えがちだが,接触熱抵抗の影響が無視できない
未然に大トラブル回避!電卓でまず計算「全消費÷表面積」
熱対策の最初の確認作業は,基板の面積あたりの発熱密度,すなわち熱流束を計算.計算式は「基板に搭載された部品の総消費電力÷基板の表面積」
熱対策ターゲットの絞り込み
定量的な放熱設計においては,全部品の外形寸法,消費電力,許容温度を把握し,周長や表面積を計算することで,部品ごとの放熱能力を数値化する
高密度時代の熱対策技術
SoCやパワー・マネジメントICなど特定デバイスに発熱が集中する傾向が強まっており,1チップで300Wから400Wを消費するケースもある
強制空冷時の放熱器の包絡体積
強制空冷時の放熱性能はヒートシンクの熱抵抗と包絡体積で評価できる.風速を上げれば必要な包絡体積は小さくなる一方で騒音が増えるため,風速と騒音のトレードオフを理解すべき
間違いだらけの熱伝導シート選び
熱伝導シートは,熱伝導率が高ければよいと考えがちだが,熱抵抗や圧力特性によって実使用時の性能が大きく変わる
冷却能力は熱流束÷熱伝達率
熱設計では,部品温度を直接の設計目標とするのではなく,熱抵抗と熱流束を指標にすることが重要
設計目標は温度ではなく熱抵抗
熱設計に必要な条件は,許容温度,周囲温度,発熱量の3つ.これらを1つの値としてまとめたときに得られるのが目標熱抵抗
初歩のヒートシンク設計 3つの熱抵抗を決める
ヒートシンクの設計を考えるときに重要なのは温度そのものではなく,目標熱抵抗を明確にすること
放熱設計=熱抵抗設計
1701年にニュートンが提唱したニュートンの冷却法則は,物体が周囲に放出する熱量が温度差に比例するという経験式
リボン・ケーブルの放射電界強度
平行なリボン・ケーブルに意図的にグラウンドを追加すると不平衡が上がり放射が低減される
コモン・モード電圧の発生メカニズム
マイクロストリップ線路とツイスト・ペア線の結合部に生じる同相電圧は,差動モード電圧にインターフェース部での両線路の不平衡率の変化を乗じたもの
差動が同相に変換される1つの条件
ディファレンシャル・モード信号がコモン・モードに変換されるのは,伝送線路の電気的な平衡度が変化した場合に限る
誘電体の厚みと特性インピーダンス
基板材の比誘電率が高いほど,同じ配線構造でもインピーダンスは低くなる.信号伝搬速度や反射特性にも影響がある
偶数次と奇数次の比較でわかる!ノイズ放射源の推定
クロック周波数の偶数次高調波が奇数次よりも強く現れる場合,電源バスを流れるCMOS貫通電流が主な原因
電圧の遷移が速いほど高調波が大きい
ディジタル信号の遷移時間が短いほど高周波成分が強調され,高調波の振幅が大きくなる.10MHz,振幅3.3Vの場合,第5次高調波の実効値は数百mV程度になる
ディジタル信号の高調波レベル計算
高調波のレベルの理解は基板のEMI対策に直結する.たとえば,振幅3.3Vのクロック信号の第1次高調波の振幅は,3.3Vに対しておよそ3分の2の約2.1V
セラミック・キャパシタのESLの正しい理解
ESLはキャパシタ単体の固有値ではなく,キャパシタが接続される回路構成や電流ループによって大きく変化する
基板が薄いならパスコンは位置より量が重要
電源層とGND層の間隔が小さい基板では,各キャパシタの位置精度はそれほど影響を与えない.重要なのは,大電流を引き出すIC付近に十分な数を配置すること
高周波の磁界は銅配線に浸透する?
銅のように導電率が高い材料ほど,入射磁界を打ち消す渦電流と逆向きの磁界が生じるため,銅板や銅配線の内部には磁界が浸透しにくい
並走2線間の容量と基板の厚み
相互キャパシタンスの減少は,容量性クロストークの低減に直結する.容量性クロストークは$C_{12}$に比例するため,基板厚を小さくすることで信号干渉を抑制できる
往路電流と復路電流がつくる磁界
往路と復路の両者がそろってはじめて電流ループが閉じ,その周囲に磁界が生じる.往路と復路の配置は,磁界強度や放射ノイズの大小に直接関係する
高速信号-裏面グラウンド間の電界に着目せよ
電界が強いほど基板内の寄生容量が増し,不要な結合やクロストークが生じる.高速信号を配線するときは,信号線の高さを無闇に下げすぎないようにする
差動と同相 電流は2種類
ディファレンシャル・モード電流とコモン・モード電流を区別して理解することが,不要なノイズを抑える基板設計の必須事項
シミュレータはベテランになってから使うツール
正しくシミュレーションするためには,デバイス・モデルやPWMパターンの精度や発熱や冷却条件を含めた熱モデルが必要.使いこなすには十分な経験と知識が必要
パワエレの故障原因探しは破壊と作り直しの連続
インバータの故障原因の特定には,結局のところ,電圧・電流波形,操作手順,モータ挙動などの記録作業と実験の積み重ねが近道
想定外のVIAホール焼損
VIAホールの焼損防止には,電流密度計算と熱設計が必要.許容電流は単純な断面積比ではなく,メッキ厚や熱拡散条件を考慮して算出する
大電流対応に安易な層数増しは危険
大電流基板の放熱対策は,層数増しではなく,熱伝導経路の最適化が重要.内層配線活用時には,ビアの電流容量と層間銅箔厚の整合性を厳密に検証すべき
ゲート駆動の高速化による発熱とサージのトレードオフ
ゲート駆動の高速化は,サージ電圧やEMIを増大させる.発熱とノイズのトレードオフを考慮した最適な速度がある
壊れない!壊さない!失敗だらけの電源・インバータ設計
インダクタンスは回路の高速性と安全性を左右する重要なパラメータ.小さな配線であっても無視できない影響をもち,高速スイッチング・デバイスでは重大なサージ源となる
Excel活用のススメ 熱の流れは水に似ている
現代の熱設計は,基板を経由する90%の熱流を適切に制御し,効率的な放熱経路を確保すること
Excel活用のススメ 初めの一歩!熱抵抗による部品の仕分け
基板放熱の可能性は,部品の周長,放熱スペース,基板の熱伝導率によって決まる.目標熱抵抗が低い場合や高発熱部品では,放熱器の使用が不可欠
Excel活用のススメ 自作熱シミュレータ
熱抵抗ネットワークを解く連立方程式をExcelに組み込むことで,実用的な熱シミュレータを作ることができる
圧電型加速度センサ回路の雑音対策
圧電型加速度センサを使った計測システムでは,シールド線やバッファ・アンプの選定,寄生容量への対策など,ノイズ抑制への配慮が重要
高入力インピーダンス超高感度アンプの基板設計
高感度の高入力インピーダンス・アンプ回路を実装するときは,電流リークや寄生容量の悪影響を回避できる「ガード・パターン」と「ブートストラップ」の採用が基本
Excel活用のススメ!初めての熱&基板設計
長寿命や高信頼性は価値の証明に欠かせない.半導体や部品の消費電力や発熱量を高精度に見積もり,実装密度の高い基板を作る力こそが競争力の源
事前シミュレーションで周波数範囲を絞り込み
高周波信号をロスなく伝送するために欠かせない作業がスミス・チャートを利用したインピーダンス・マッチング.忘れてはいけないのは事前シミュレーションによる周波数範囲の絞り込み
壊す理由No1 一瞬の直流入力が命取り
スペアナやネットアナなど,繊細なRF測定器を使って高周波回路を評価するときは,直流成分や大電力による入力回路の破損リスクを低減する「DCブロック」が有効
Tinyネットアナ入門 LiteVNA 64のキャリブレーション
ネットワーク・アナライザの測定精度を上げるにはレンチを使った締め付けトルク管理が重要.ショート/オープン/ロード/スルーのキャリブレーション用基準器の扱い方を解説
ポケット・スペアナ Tiny入門 位相ノイズの測定
位相ノイズは,信号の位相が時間とともにランダムに変動することで生じる.揺らぎが多いと,ディジタル通信でのビット・エラー率が増し,アナログ通信では音声や映像の品質が劣化する
スペアナ入門 RBWとVBW
ノイズの影響を抑えながら正確にスペクトラムを観測するためには,ターゲットの周波数成分に合わせて“RBW”と“VBW”の適切な設定が欠かせない
測定器入門 スペアナの測定限界「ダイナミック・レンジ」
スペアナが正確に測定できるレベル範囲「ダイナミック・レンジ」は,測定レベルの最大値と,測定器の2次歪みがノイズ・レベルと一致する最小値の差分
放射ノイズの真犯人「コモン・モード電流」
帰路がないコモン・モード電流は空間を伝わって戻るため,大きな電磁波を発生させる.またノーマル・モード電流の10$^8$倍もの強さでノイズを引き起こす
そのシールド要る?コネクタの効果的EMC
コネクタにおける差動信号と同相信号によるノイズの放射は,シールドの有無で大きく違います.この効果の違いをシミュレーション実験で確認します
クロストーク最小化 AIでスピード基板設計
クロストークは,隣接する回路の信号が干渉し合う現象で,差動信号を扱うときの重要課題です.機械学習を活用してこのクロストークが最小になる基板設計技術に注目です
要は入力ピン!OPアンプの基板実装法
グラウンド層は良い結果を生むとは限りません.グラウンド層と基板上の回路要素との間に発生する結合容量が大きくなり信号にノイズが乗る可能性が高まります
手遅れになる前の熱流束計算
放熱は,プリント基板の設計初期段階における発熱の見積りが極めて重要です.部品の総消費電力/基板表面積(熱流束)が400W/m$^2$を超えそうなら設計を見直しましょう
高速&低エラー!差動線路によるGbps伝送プリント基板設計
USB4 ver2では約39psという短時間で信号が切り替わる.ノイズ対策と安定した通信を両立する鍵「差動線路」の設計には特性インピーダンスと$S$パラメータの理解が不可欠だ
低ノイズなスイッチング電源回路のプリント基板設計
高周波成分を多く含むスイッチング電源回路の脈動電流は回路の誤動作を引き起こす.回避する重要な対策は多層基板のどこにGND層を設定するかだ
プロービングは電界と磁界が分離している波源近傍で
電磁両立性 EMCの良好なプリント基板を設計するための第1歩は,電磁波の性質とその波源からの距離との関係を理解することである
高周波でのデカップリング配置は「グローバル」に
電源層とグラウンド層の間隔が0.3mm未満と狭いプリント基板上のキャパシタは「グローバル」に働く.つまり,基板上の全パスコンが全体の電圧変動に共通の役割を果たす
プリント基板を活用したICの放熱技術
現代のICは微細な構造と高密度な集積度をもち,発熱量が増している.信頼性と性能向上のため基板を通じた放熱技術が求められている

VOD教材[視聴無制限]

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電子部品の天敵「熱」を上手に逃がす基板と放熱システムの正しい作り方
[VOD/KIT]ポケット・スペアナで手軽に!基板と回路のEMCノイズ対策 10の定石
「どこでもEMC対策パーツセット」で現場で役立つノイズ対策の基本を学ぶ
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