層と層の電気的接続穴「ビア」データ作成
KiCADで始めるプリント基板設計入門
プリント基板におけるビアの役割
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図1 プリント基板の層間を電気的に接続する「ビア」は.表面層から裏面層まで導通させ,信号や電源の経路を確保する穴.ビアの配置は配線効率やインピーダンス,熱管理にも影響する.画像クリックで動画を見る.または記事を読む.[提供・著]善養寺薫 詳細:[VOD]動画で一緒にプリント基板開発KiCAD超入門【KiCAD 6対応完全マニュアル】 |
ビアは異なる層間を電気的に接続する穴です.表面層から裏面層まで導通させ,信号や電源の経路を確保します.ビアの配置は,配線効率や特性インピーダンス,熱にも影響します.設計ではフット・プリントとパッド位置を基準にサイズや配置を決めます.
KiCADでのビア配置手順
KiCADではオモテ面の銅箔層で配線経路を選択し,Vキーを押すことでビアを配置します.配置したビアは自動的に裏面の配線と接続されます.これにより層間導通が確保され,配線ルートの効率化と基板性能の向上につながります.
- 配線選択:表面の銅箔層で配線経路を指定する
- ビア配置:Vキーを押してビアを作成する
- 裏面接続:裏面の配線にビアを自動接続する
ビア設計の注意点
配線中にビアを挿入することで層間接続が作成されます.カーソル位置を正確に指定し,表面から裏面への経路が正しく接続されているか確認することが重要です.ビア径や間隔は設計規格や製造ガイドラインに従い,信号品質や熱特性を考慮します.
複雑な配線では複数のビアを適切に配置することで配線ルートを短縮し,クロストークの低減が可能です. KiCADではビア配置後に配線を続けることで,効率的に層間接続を設計できます.これにより設計時間の短縮と基板品質の向上が得られます.
〈著:ZEPマガジン〉参考文献
- [VOD]高速&エラーレス!5G×EV時代のプリント基板&回路設計 100の要点,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [VOD] Before After! ハイパフォーマンス基板&回路設計 100の基本【パワエレ・電源・アナログ編】/【IoT・無線・通信編】,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [Book/PDF]デシベルから始めるプリント基板EMC 即答200,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [VOD/KIT]ポケット・スペアナで手軽に!基板と回路のEMCノイズ対策 10の定石,ZEPエンジニアリング株式会社.
- [VOD]事例に学ぶ放熱基板パターン設計 成功への要点,ZEPエンジニアリング株式会社.