- イベント名:Days on the ZEP 2026 Winter(第9回)
- 演題:プリント基板と電子回路のEMC 実践ノウハウ100
- 副題:高速ディジタル信号伝送技術から放射ノイズ/静電気対策まで
- 開催日時:
LIVE受講(現地会場):12月19日(金)10:00~18:00
LIVE受講(オンライン):12月19日(金)10:00~16:30
見逃し録画受講:12月20日~12月26日 - 受講方法:現地またはZoomによるオンライン受講
- 会場:
東京都千代田区五番町14 五番町光ビル4F P板.comセミナールーム
※JR「四ツ谷駅」から徒歩5分 - 受講料:
現地参加:33,000円(税込)/オンライン参加:11,000円(税込)
※本ウェビナ終了後,講義録画と講義テキストを再編集し,書籍付きのVOD(視聴無制限)を発売予定(発売日未定・予価3万~5万円) - 申込締切:12月18日
- 参加者特典:
- 『[PDF]デシベルから始めるプリント基板EMC 即答200』のダウンロード・リンク(全受講者)
- 懇親会ご招待(現地参加者限定)
- P板.com製造サービス 5%/10%割引クーポン(10%割引クーポンは現地参加のみ)
- 主催:株式会社ピーバンドットコム
- 企画・共催:ZEPエンジニアリング株式会社
企画趣旨
半導体の高速化・高密度化が進む中で,電子機器のEMC(Electro Magnetic Compatibility:電磁両立性)はこ重要な設計テーマとなっています.自動車・通信・産業機器・医療機器など,さまざまな分野で高速ディジタル信号による放射ノイズや静電気トラブルが設計品質を左右しています.
本セミナでは,プリント基板と電子回路の電磁界理論から実践対策まで,100のEMC設計ノウハウを解説します.コモンモード発生のしくみ,信号伝送,静電気対策,部品実装技術などについて,第一線の専門家が理論と設計の両面から解説し,次世代エレクトロニクス開発に不可欠なEMC設計の本質を学ぶことができます.〈ZEPエンジニアリング〉
【セッション1】
急がば回れ!高品質プリント基板設計への王道
答えは電子回路の基本の中にある
- 日時:12月19日(金) 10:05~10:20
- 講師: 久保寺 忠(株式会社システムデザイン研究所)
講演内容商品開発を数年も続けていれば,ある程度の経験は蓄積できると思います. しかし,商品によっては新しい技術の採用などによって前任機の経験が全く活かせなくなることも多いでしょう. 基板設計の最初の段階で行う部品配置の検討. これをいい加減に進めてしまうと,ディジタル回路が発する高調波ノイズがアナログ回路に飛び込んで安定な信号が得られないとか, 必要なところに電源やグラウンド面が作れなくなるなど,さまざまな問題に遭遇することになります. ディジタルとアナログ回路のグラウンド分離は当然行うことですが, グラウンド間の距離はどの様にしているでしょうか? それらの回路や配線は基板端に配置されていませんか? このような問題で試作を繰り返しているメーカが多いことは問題だと思います. 重要なことは技術進展に十分対応できる基礎知識の習得と考えています. プリント基板上の信号はどの様に進むのでしょうか. その際,プリント基板の材料はどう影響するのでしょうか. ESDやEMCを考えるうえでも参考になるでしょう. 具体的なEMC/ESD対策法はセッション2以降の講義にお任せすることとし, 本セッションでは電子回路のふるまいを理解しないまま描かれたプリント基板が, 実際にどのような症状やトラブルを引き起こすのか, また可能性があるのかをお話しします. 講師紹介略歴
著書
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【セッション2】
Todd Hubing教授に学ぶ世界のEMCノウハウ25選
信号パルスと配線の最大放射電力の考え方
- 日時:12月19日(金) 10:30~11:40
- 講師: 櫻井 秋久(株式会社システムデザイン研究所・顧問)
講演内容セッション2~5は,Todd Hubingの書籍 「EMC Question of the Week (2021-2024)」, 「EMC Question of the Week: 2017-2020」 (日本語版: デシベルから始めるプリント基板EMC, 2023,ZEPエンジニアリング)をベースに構成されています. 書籍では26の技術テーマの元に難易度の異なる約400の質問と解説が与えられています. 本セッションでは特に時間・周波数領域における信号の取り扱い方, 放射エミッション(ディファレンシャル・モード,コモン・モード), デカップリング・キャパシタ,インダクタンスに関するEMC設計・対策の技術向上に必須となるQuestionを取り上げ, 丁寧に解説します. 紹介するノウハウ
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著書
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【セッション3】
理論で本質対策!マクスウェル方程式から始めるEMC対策25選
電磁界のふるまいを理解して,基板/ケーブル/コネクタを正しく実装
- 日時:12月19日(金) 11:50~13:00
- 講師:越地 耕司(株式会社システムデザイン研究所・顧問)
講演内容EMC問題の解決には,キルヒホッフの法則のほかにマクスウェルの方程式(アンペアの法則,ファラデーの法則)などの知識も必要です. ここでは,同教授書籍の日本語版 「デシベルから始めるプリント基板EMC即答200」 (2023,ZEPエンジニアリング発刊)に沿って, EMC問題解決に必須な電磁気学的な知識や, ケーブル,プリント配線板を含む伝送線路の特性, コモン・モード発生のメカニズムなどの有用な基本的事項について解説します. 紹介するノウハウ
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著書
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【セッション4】
正しくグラウンディング!間違いだらけの静電気対策25選
効果的な接地法からシールディングから過電圧保護素子の使い方まで
- 日時:12月19日(金) 14:00~15:10
- 講師:藤尾 昇平(日本アイ・ビー・エム株式会社)
講演内容本講義は,書籍「Todd Hubing教授に学ぶプリント基板のEMC」から 「グラウンド」「シールド」「電磁結合メカニズム」「システムEMC設計」 「静電気放電」「トランジェント保護」に関する設問を抽出・再編したものです. さまざまなグラウンドの定義と取り扱い方やシステム設計のための注意点, ノイズ結合の考え方,さらにESD(静電気放電)の発生原理と対策の考え方, サージ対策方針など, IT機器の基板・筐体設計者がEMC設計を行ううえで, ぜひとも理解しておくべき重要な内容について解説します. 紹介するノウハウ
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著書
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【セッション5】
それ都市伝説?目からウロコのEMC対策25選
パスコン/コネクタの実装からクロックの分配まで
- 日時:12月19日(金) 15:20~16:30
- 講師:池田 浩昭(日本航空電子工業株式会社)
講演内容プリント基板のディジタル回路とアナログ回路の電源は分離した方がよいのでしょうか? 1点グラウンドは本当にEMC対策になるのでしょうか? バイパス・キャパシタのスルー・ホール・ビアは多いほど放射ノイズが減るのでしょうか? 設計者や会社によっても意見が分かれるこれらの疑問について,Hubing先生が簡潔に一刀両断して説明しているノウハウ本があります. 今回はそこから抜粋して,「本当に効くEMC対策」を紹介します. リターン電流の正しい処理100 MHzで動作するシングルエンドのアナログ回路と,100 Mbpsで動作するシングルエンドのディジタル回路がある場合,リターン電流は通常どこを通すべきでしょうか? アナログ回路とディジタル回路のグラウンドは分割すべきと言われますが,答えは「同一のグラウンド層」です. 10 MHz以上の周波数では,リターン電流がほとんど配線直下のグラウンドに流れます.したがって,ディジタル回路の配線とアナログ回路の配線を絶縁層厚の数倍離せば,共通インピーダンスによるクロストークの影響はほとんど無視でき,グラウンド・プレーンを分割する必要はありません. 一方,10 kHz以下の低周波では,リターン電流がグラウンド全体に広がるため,共通インピーダンスによるクロストークが無視できなくなります. 例えば,ある回路のリターン電流が1 A,グラウンド・プレーンの抵抗が1 mΩであれば,最大1 mAのクロストーク・ノイズを発生させる可能性があります. このような場合は,グラウンドを分割してアナログ回路専用のリターン・グラウンドを設けた方がよいです. 最適なビアの数1005サイズのデカップリング・キャパシタを電源プレーンに接続するために用いるビアの数は,各何個が最適でしょうか? 答えは「各1個」です. 高周波では,フットプリントのインダクタンスを少なくすることが重要ですが,1005や1608サイズのパッケージでは,複数のビアを使ってもインダクタンスを下げる効果はありません. 逆にビアを複数実装することで,基板上の貴重なスペースを無駄に占有するデメリットがあります. 雑誌記事やアプリケーション・ノートでは「各フットプリントに複数ビアを使うべき」と主張しているものもありますが,査読付き論文では一貫して「複数ビアを使っても総合的な接続インダクタンスは大きく改善しない」と示されています. 紹介するノウハウ
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